革は、持ち主の使いように合わせて変化し、育っていく素材です。
作り手としてはなるべく過多な装飾を施さず、素材そのものを楽しんでいただけるような意匠を心がけています。

小物はシンプルななかにワンポイントだけ。永く使っても飽きのこないデザインが理想です。
蝋引きした麻糸を用い、手縫いで仕立ててありますので、丈夫で味わいのある仕上がりです。
使っていればいつかは糸も擦り切れますが、ほどいてまた新しい糸で縫い直せます。
作り手としてはその修理も楽しみのひとつです。

アクセサリーは遊び心のあるものを。
ミニチュアが好きなので、カバンや、本や、文房具など、革と相性のいいモチーフを選んで細部まで作り込んでいます。
ボリュームがあるように見えても、革で作ると軽く仕上がるので、負担感なく着けていただけます。
時間とともにツヤが増し、色も深まっていくので、革を育てる楽しみを身近に味わっていただければと思います。